別に誰に見せるでもないブログなんだけれど、facebookに昔貼り付けたリンクからのアクセスが最近微増したので、大元の投稿の表示を制限しました。
それでもここまで飛んでくる物好きの皆さんという解釈のもと、今後も飾らない日々を綴ります。
これまで何年か生きてきて、何人かの異性と交際しては別れてきた。
まあ以下基本的にクソキモいのだが、このブログはクソキモい自分のクソキモい肥溜めなので、臆することなく書き切るし、キモかったら罵るなり、ブラウザバックして頂きたい。
一番印象に残っているのは、正直初めての彼女である。
高2の半年間お付き合いして、恋愛の「れ」の字も知らない不器用な僕らは、特に何もせず、何もなく別れた。
何もしなかったというのは、文字通り解釈すると嘘です。一緒に下校したり、花火を見たり、音楽室でゲームしたりしました。青春すぎてつらい。
人生で最も多感な時期に最も心を動かされた人なので、なんというか執着が酷い。
卒業後、何かのイベントでたまーに再会しても、顔と声が好きだなーとなるし、何より挙動がツボすぎる。狂わされている。クソです。
交際できるかどうかは別として、正直何度でも好きになる自信がある。ぼくの恋心はガバガバなので。
去年(2022年)の6月に、部活の同窓会があった。
当時の部長と久しぶりに飲んだとき、若干の下心を込めて「同窓会したいよお」とベトベト絡んだところ、彼は観念し、企画してくれた。その節はごめん。ありがとう。
ついぞ彼女の日程調整が○になることはなく、同窓会は敢行された。いやまあ、普通に楽しかったけどね。めちゃくちゃ楽しかった。
あの子に会うと、刷り込み的な理由から?100%童貞ムーブをしてしまうので、なんか会いたいけど会いたくない感じはしていた。
断じて今後のワンチャンを狙っているとかそう意味ではなくて、当時の余りにも下手くそすぎた自分を成仏させたくて、再び話が出来る機会を薄く望んでいた。極めて利己的に。
けれど、もう二度と会うことはないと思っていた。
昨日(2023/03/22)、遂に邂逅を果たした。
私の知人から誘われたコンサートに、彼女もまた別ルートで足を運んでいた。もちろん事前にそんなことは知らない。
彼女が会場の扉を開けて入ってきた瞬間に察知して、食い入るように観察した。キモすぎる。
3〜4年会っていなかったし、マスクで顔は半分隠れていたが、一瞬でわかってしまった自分が怖い。
過去、逆目線のブログを書いたことがある。
また別の女性と交際し、破局した後、新宿の人混みの中で彼女から声をかけられた。
自分は最初気が付かなかったが、好きな人、好きだった人の影はいつでも追ってしまうし、どんなありえない状況下でも見出せるもんだよね、といった趣旨だ。
それを自分も成し遂げる自信があったが、いざ成し遂げてしまうと少し引いた。
逆に、彼女を試したくなってしまった。キモすぎる。
講演の休憩時間に、マスクで顔を半分隠し、彼女が使ったのと同じ扉から出入してトイレに行った。もちろん、そこでドッキリ鉢合わせなんてことはない。
講演が終わり、誘ってくれた友人への挨拶を済ませた後、帰れずにいた。彼女に一言挨拶したかった。分かるかな、分かってもらえなくてもいいんだけど、少しでも自分と関わりのある人が、昨日も今日も心身ともに健康で、明日もそうあるようならそれで幸せなんです。それを確認したかった。
彼女は彼女なりに、その友人知人と話し込んでいた。割って入るのは、彼女の前で童貞ペルソナを被る自分には難儀だった。
うーんうーんと、トイレの前の犬のように、1,2分ほどその場でクルクル回って逡巡し、意を決して声をかけた。
「……お久しぶりです」
「!!私は君がいるの気付いてたよ、休憩時間に出ていくのみてたから」
「……バレてたか」
「私視野広いからね笑」
俺の心の豆腐、一丁きりの純白な絹豆腐を、彼女は容赦なく細切れにし、タレを絡めて麻婆豆腐にしてくる。当時から変わらない、そういうところがツボすぎる。
こちらのキッショい童貞ムーブが原因で埋められない溝に、彼女は平気で橋を架けて詰めてくる。
まあ僕はあなたが扉を開けて入ってきた瞬間に気付いてましたけどね、とはキモすぎて言えなかった。気付かなかったということにしておいた。
ただ、彼女も自分のことを認識していたという事実だけで死ねた。他人を観察しがちな性質を持っている人ではあるけど、しばらくぶりの自分が忘れられていなかった事実に安堵した。
「元気だった?」と聞かれたが、色々思うところがありすぎたが故に少しどもり、
「あーーーうーーん、まあ最近、ほんとここ数日は元気」となった。
なんかこの人にはもう全部聞いてほしい、と思ったので、
「あのーーー。私昨年結婚しまして……それから離婚しました」と謎敬語で報告した。きっしょ。
「結婚報告はFacebookで見たから知ってたんだよね……離婚したの⁉」と、当時と変わらない朗らかなリアクションが返ってきた。
適当にお話ししていたら、運営サイドから会場の時間を理由に追い出された。
さよならは言えなかった。
各々のグループの輪に戻り、夕飯を食べに街へ繰り出した。
我々はたまたま、同じ坂道を、お互いが前後にいることを認識しながら下った。夜桜がライトアップされており、とても綺麗だった。
私たちのグループが、とある一軒の前で足を止めたとき、彼女らは追い越していった。
その刹那、彼女は小さく指先を開閉し、別れの挨拶をくれた。
なんとも粋であったし、流れるようなその所作とその美しさに見惚れた。
そういう綺麗な所作が板についていることに、当時からずっと憧れていたし、その気持ちが想起され、心が灼かれた。
結局何が言いたかったかというと、一番思い入れの強い元カノに数年ぶりに邂逅し、その人の一番好きな部分を間近で観察できたので余は満足じゃ。
あ、いや満足してませんね。すこーし心を乱されたので、その後帰宅して、平静を取り戻すためにギターの基礎練習に無心で取り組もうとするも、全然集中できんかった。
人は人をご飯に誘ったりしていいんでしたっけ?